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「俺の屍を越えてゆけ2」全体感想
『俺の屍を越えてゆけ2』


下記感想。



約15年前の名作の『2』。ということで、御当分に漏れず私も前作からのプレイ組。そもそも、新規プレイヤーよりも前作からのプレイヤーが多いかと思います。簡単な内容は、

・2年で死ぬ主人公一族
・神様と交わる(交神)することで一族を残す
・元凶への復讐

ざっと説明するとこういう話。
前作はほぼ説明なしに放り出されるため、状況把握が難しかったが、それでも次第に慣れ、どんどん強くなっていく一族を見ているのが楽しかった。
本作はその続編で話がつながっている。

さて、その評価はまぁ各所諸々かと思います。本当に諸々。

【システム】
上記のとおり、前作では分かりにくかった序盤の進行方法をしっかり示してくれる役としてお助けキャラの「コーちん」を置いたことは良。
2年少々で死んでいく一族の血をつないで、少しずつ奉納点を稼ぎ、それを使ってちょっとずつ遺伝素質の高い神様と交神して強化していくという、とかくわかりにくい(そして序盤は弱い)展開をある程度制御してくれる役は、前作にも欲しかった要素。
ある程度慣れて自分で展開できるようになると無視できるため、本当に序盤の味方です。ただ、彼女の意見をすべてOKしていると、このタイミングで?というところで子孫を残そうとされたり、血筋が絶えそうになる血統がいたりするので注意が必要。

また、前作では一族と神の交神で気にするべきは素質のみであったが、本作では明確にその親からの容姿の遺伝が存在する。
よって、色物を選べばその子や孫の代に色物の容姿が現れる。中には「そこが遺伝するの?」というような面白い部分が遺伝してしまうものも。イヤリングとかが遺伝して現れたのには笑った。形見分けか?それ以外にも純粋に親子で顔立ちが似ている、従兄関係で顔が似る、双子には一卵性と二卵性が存在するといった要素も。
結果として「一族の血をつないでいく」という根幹がはっきりと際立ち、血の繋がりを感じさせてくれる非常に良い要素だと思う。


【ストーリー】
こちらについても、前作ではあって無きが如しであった部分にプレイヤーの憶測以外の道筋をつけられた点は、近年の分かりやすいゲームから外れてはいないと思う。
前作、OPでさっと語られただけで、あとは放り出されて各自神様などがぽつぽつと語る内容を集めてあーでもないこーでもないと考えるのは、それはそれで楽しかったし議論にもなった。しかしそれでは推測に任せる部分が多すぎてシナリオとして安定しないということだろうか。
今作には明確な物語が存在する。ここについては多くの方が触れていると思うので、私見は下記に回す。

【全体】
さて、ここからなのですが、『2』については上記のとおり「わかりやすいゲーム」として今作は評価できると思う。しかし少々思うのが、元々『俺屍』はRPG全盛期の当時、ニッチよりのゲームだったのではないかということ。そしてそこに一定層の集客があったと思うのだが…。

本作はシナリオを明確に規定しているため、それがシステムと整合が取れなくなると途端に破綻してしまう。
その最たるものが方々で名前が挙がっていると思われる夜鳥子(ぬえこ)の存在。
彼女は簡単に言えばストーリー面での主人公。一方、システムの主人公は一族だ。
彼女は神でありながら、転生という方法で一族の一員としてやってくる。そして彼女がいないとストーリーは進まない。
非常に私見ではあるが、ここにストーリーとシステムの齟齬が生まれているように思う。

上記のとおり、本作の一貫したシステムは「主人公一族の血を繋いで敵を倒す」こと。
一方、彼女は転生により常に一定した外見でやってくる異邦人だ。一応一族の樹形列には姿を現す(当時の当主の子扱い)ものの、彼女は一族ではない。前述の「容姿的遺伝要素」にも影響されない。
一族が強くなれば、転生する彼女の素質も高くなるが、彼女の素質はそもそも独立したもの。なので、「血を繋いでいくことによる素質の強化」という要素からも外れた存在となる。
しかしながら、ストーリー面での主人公はあくまで彼女。
ではあるものの、彼女もまたゲームシステムからは逃れられず1年半少々で死んでいく。そこからまた彼女を買い戻す…、と言えば言い方は悪いが、奉納点というポイントを使用して彼女を転生させることとなる。

一方主人公一族サイドはその間着々と血を繋いでいる。
交神による強化等を繰り返し、敵を倒せる力をつけていく、このゲームのコンセプトたる存在だ。しかしながら彼らはストーリーでの主人公ではない。
そもそも、この話自体が主に夜鳥子側で起きたごたごた(前作もそんなものだが)であり、一族は巻き込まれたような形。それらにこだわらず、ひたすら一族の血を繋いで強化していけばまあ、良いのだが…。
ここでストーリーサイドとシステムサイドの齟齬が現れる。
一族の強化に必要且つ夜鳥子の転生に必要な「奉納点」。

当然、「一族の強化=強い(奉納点の高い)神との交神」。一定量は必ず必要になってくる。
しかし、「一族を強化すること=夜鳥子の転生にかかる奉納点の上昇」。
ストーリーの進行には夜鳥子が必須。なので、奉納点を割くべきは彼女の転生のためであり、一族はその余剰分でのやりくりが必要となる。当然、一族に割く量は減少する。すると一族は弱体化する。
ストーリーとシステムが見事に互いを阻害しあって進まなくなるのだ。
もちろん、夜鳥子の転生までに奉納点を貯めておくということも考えられるだろう。が、それほど簡単に荒稼ぎできるようにもできてはいないし、そもそもそんなことをしていると一族は弱体化する。また、システム面は一族が主人公なので、ほそぼそ繋いで全滅すればゲームオーバーだ。

それらの救済策として(であると思われる)、ユーザー間での「結魂」というものがある。他者のデータと交神することで、一族の血を繋ぐという方法。
こちらは純粋に金銭を必要とするため、「夜鳥子に必要な奉納点」「一族に必要な金銭」…とすみわけが出来る。ほそぼそ余剰でやりくりするよりもずっと有効だ。
しかしよく考えればわかると思うが、このゲームはそもそもが「神との交神で一族の子孫を残す」なのだ。先ほどの容姿的遺伝についても神からの…ということが見所であると思われる。
これにより、救済措置もまたテーマとの齟齬が生じてしまう。
ついでに言えば、その神様も多くが下天しており、交神相手に選べない(そのためには3回倒して昇天させなければいけない)。しかし倒したとしてもランダムでまた下天するため、苦労して倒してもさしても恩恵を受けない。よって交神相手の神一覧は常にガラガラとなる。なので、「神と交神させる」⇔「神がいない」と、システム内部でもまた齟齬があるということになる。

…正直な所、ここまで乖離させてしまうと手の出しようがないというのが心情だ。
近年ではシステム的な主人公が傍観者の立ち位置で、ストーリー面での主人公が別のキャラクターという作品も増えているため、こうした手法も珍しくはないのだが、いかんせんシステムとの相性が悪かった。
一族の歴史の中で何十人も何百人も代を繋ぎ、100年以上の歴史となった中で必須ストーリーにのみ呼び出されて足し算で正味10年そこそこしかいない人物を主人公だと言われても違和感しか感じない。
主人公であるのならば、せめて常駐すべきだったと思う。

これ以上は私見でなくなるので詳しくは述べないが、そも夜鳥子が神々から絶賛されていることに疑問を感じる。
「夜鳥子は美人だ」「キミのためなら死ねる」「あの色香が…」「彼女のことが忘れられない」
とあらゆる神々から大絶賛の評価なのだが、…そこまでか?特に女神には美女が多いので余計に。アジア人と欧米人の好みが違うみたいなもんだろうか。好みの問題ですが、私は万珠院紅子や陽炎ノ由良の方が好みです。
いっそ一般的日本人の感覚から乖離した容姿であれば、「ああ、神の世界での美人」ってことで納得したんだがなぁ。

しかしそのコンセプトや根幹は本物。
この流れで歴史を繋いで『3』というのは難しいかもしれないので、ストーリーや神を一新し、システムを継承した続編が出てくれれば嬉しい。
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2014.08.11(Mon) | その他(一般) |

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