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『ダイヤの国のアリス~Wonderful Mirror World~』全体感想(考察)
発売からかなり時間が経ちましたが、もう次が出るので、今のうちに。

拍手その他色々ありがとうございます。お休み期間が長すぎて、どこからどうお返事を返せばいいのかわからなくなっているので、まとめてこちらでありがとうございます。


下記ネタバレ感想。


『ダイヤの国のアリス』の対となる本作。『ダイヤの国のアリス ワンダフルミラーワールド』・・・『ミラー』でいいですよね、もう。
本作の要は、ざっくり言うと「エース回答編」という所でしょうか。

前作『ダイヤ』との違いは大まかにまとめると、

・アリスが時計塔→クローバーの塔滞在からの派生アリス
・ナイトメア、エースが青年期
・双子が大人に変化しない


大体こういう感じ。これについては、端々で言われていた「アリス自身の選択によって国が形を変える」というのを明確化したものだと思う。・・・しかし、これゲーム内で言われるのはかなりメタだ。要は、プレイヤーそれぞれが選択した(例えば滞在地)によってその後のアリスの運命が変わったと言っているわけ。
この理屈だと、「遊園地滞在アリス」「帽子屋滞在アリス」も存在しているのだろうな、おそらく。

内容としては、前作で攻略対象でなかった人物を対象にした・・・というよりは、本当に「エース回答編」。いやぁ、『スペード』待たずに来ましたね。
この世界の住人の正体なんかはもう前作の時に語りつくしたので、今作はそれ以外の部分について。

【エースとユリウス】
今作については完全にこれに尽きる。というか、それをメインに据えた話だった。
ボリスあたりも、碌に回答編が未だもらえていないんだが…。

エースの葛藤については前作で大体理解できましたが、それにもっと明確な答えを出したのが今作。
二人の関係を整理すると、

・ユリウスがエースの案内人(この世界に引き込んだ存在)
・ユリウスは死が確定した存在(だった)
・エースが処刑人になるのに合わせて、ユリウスを時計屋にした(役人組)
・役人はすべての時間軸の「自分」が死亡しても、最後に曖昧な存在となり残る
・役人は特別で、どこかの自分が役人になることを決めるとすべての自分がつられる。
・これらの行動をとった始まりのエースは『ハート』『クローバー』の現エース。
・現エースにとっての「ユリウス」はすでに死亡している。


・・・以前私が書いたのがなんか当たっていてそれなりに驚いた。「ユリウスはエースにとってのペーター(案内人)」は本当だったか・・・。一度書いてひっこめた記事の中に、「達観したり落ち着いた人が死が近いなら、ユリウスとかゴーランドとかグレイ危ないんじゃないか」と書いていたのだが・・・こちらも当たりか・・・。死が確定していると言われているのは、現段階ジェリコとユリウスのみですが、グレイについては後述。

現エースがはっきりと葛藤を口にしてくれたのは今回が初。これでエースの説明のつかない執着加減にも理由がついた。
『クローバー』でアリスはその辺りについて、「役割を捨てたがっているから、その代わりの役を与えてくれる上司がいなくて不安定」と解釈していましたが、彼の不安定さはそれだけでは説明がつかなかったと思う。
「代わりの役を与えてくれる人」であるユリウスに固執するのはともかく、じゃあ「ユリウスが特別な人間だと自分が思っていたら、自分も相手も殺してやりたい」の部分に説明がつかなかった。

要するに、前回でなんとなく解釈したエースの心情を含めると、

「エースが求めていた本当のユリウスは死亡している」
・扉を開けて別のユリウスが出る→代わりでもいいと思っている
・扉を開けて『ハート』のユリウスが出る→最初のユリウスの代わりにしている


どちらにしても彼にとってはいいことはない。
以前「自分を特別にしてくれたユリウスを求めている」という主旨のことを書いたけど、その理屈で言えばエースはもうそれらの救済はないということになる。

余談ですが、幼い頃のエース(時間の世界に取り込まれる前の原型)が孤児であるのは確かだろう。それの案内人として彼を引き込んだのがユリウス。
『ハート』での情報からして、ユリウスはおそらく12時を担当する役持ちだと思われる(「ナイトメアと同じく」夜担当・3つの勢力に対して中立であり、どの時間帯でも出会える(時計盤の0時、12時、24時か?))。
この時間に執着する子供が一人で外にいたとしたら、まず間違いなく孤児。

【エースの葛藤】
彼の葛藤・迷いの根底にあるのは「代わりのユリウスを求める」という以外にも、「ユリウスが望まないうちに勝手に時計屋にした」ということがある。
死が確定した人を救済して何が悪いのか、と言えば、これには別のことが絡んでくる。

この世界は簡単に言えば「後悔が集まってできた時間の国」。ジェリコの言葉からも、時間を繰り返すことで後悔を忘れて永遠に生きているということがわかる。
彼らの原動力・・・と言っていいのかはわからないが、それは強い願いに基づいている。それを忘れて生きることに意味があるのか、それも彼らの葛藤。
ではここでの“死”とは何かと言えば、数多く分岐した時間の消失。最後に元の一人に戻り、後悔や強い願いの原因を思い出して消滅する。
『ダイヤ』のグレイの言葉から、彼らにとって死が救済の意味を持つことは明かされている。
人にもよるのだろうけれど、それを思い出せないまま生き続けるのと、願いを思い出して消滅することどちらを選ぶのか。

本人不在の間に、そうしたことを選ぶことをさせず、『ユリウス』という存在を残すことを選んだエースの葛藤はそこにある。また、延々死ぬに任せて最後の一人、自分が望んでいたのではないユリウスの存在を残すことに意味はあるのかということ。
これらについては本人が(珍しく)作中で語ってくれているので実に分かりやすい。
とはいえ、この葛藤についてユリウス自身が「そこまでして自分が時計屋になることを望んだ奴に報いたい」と言っているので、話し合えば解決しそうなんだが・・・。

一方、本人の存在にも葛藤があることになる。
子供の頃のエースの言葉から、彼は役持ちになりたくなくて、別の物に変質するよりも消滅を望んでいる。けれど、ユリウスの存在を残すために決して消滅がない「役人」となった。ユリウスに対して以外にも本人にも矛盾を抱えている。

アリスに対する複雑な感情については『ハート』非滞在と合わせるとわかりやすい。
エースの「君を選んで破滅する」という言葉を彼の行動と思想を合わせると、こういう感じか?

中途半端な状態→処刑の必要はない
この世界の住人になり、過去を忘れる→住人となり本来のアリスの消失
過去を忘れられず、罪にとらわれる→投獄
過去を思い出した上で捨てて、今を選ぶ→罪人だから処刑
現実に戻る→離別


エースは役人としてまだ完全に最後の一人にはなっていないため、役目を果たせず(投獄・処刑など)にいると死亡するというルールになっている。しかし本来の「ユリウスを守る」という目的のためには、彼は死ぬわけにはいかない。アリスとユリウスは同時に選べないということになる・・・のか?これがエースの「破滅」となるなら、要するにエースはどん詰まりになることが目に見えている。

【ユリウスの元ネタって?】
またしてもエースとユリウスの話に戻ってきてしまうのですが、実の所本作で何が一番ひっかかったかって、ここだ。

現エースの本来のユリウス=物書き

元々「物書き」であったユリウスが、エースの行動によって「時計屋」に変化したと説明されている。この「物書き」という部分がどうにも引っかかった。いや、考え過ぎなんだけど・・・。

原作者(キャロル)が自分(作者)を投影したのはドードー鳥のはず。なので、ジェリコが世界の真相を語ったのは私としては納得でしたが、ここでユリウスも物書きポジションとして現れたのはこれいかに。

作中の登場人物は全員原作からの元ネタが存在するわけですが、私の中でユリウスの元ネタ(?)がいまいち不明。
バンダースナッチなのかと思っていたのですが、なんか今回の話からしてジャバウォックが正解なのか?

ジャバウォックは簡単に言えばよくわからないことを喋る「言論の怪物」で、『鏡の国のアリス』に出てくる作中詩の登場キャラクター。
なので、絶対にヴォーパルソードで倒されることが決定している。ユリウスの死因は作中で見る限りどれも刺殺っぽい。あと、ジャバウォックはベスト着てるし、目の良くなさそうな表情なのだとか。
で、一方のバンダースナッチは沢山いて「1分をとどめるよりはバンダースナッチを狩る方が楽」という一応時間に関係する怪物。
物書き時代はバンダースナッチである理由など皆無なので、あからさまにジャバウォックに当たる。ただ、もし可能性を考えるなら、過去の原点はジャバウォックで、現在の派生状態はバンダースナッチと見てもいいのかも・・・しれない。

【死が近い人は誰】
作中で明言されているのは、ジェリコとユリウス。ジェリコは現在進行形で“死人”ですが、ユリウスの方は“元死人”。
この世界には老いて死に向かうという概念はなく、老若は任意で動かせる。
では、死とは何か。とれは作中でも言われているように分岐した自分の過半数が死に、消滅が確定した状況。
ただ、これは突発的な死に近く、ある意味「事故死が確定してますよ」と言われている状態。それらとは別に、作中でもう一つ言われている『老い』の概念がある。

グレイやジェリコらの発言などをまとめると、「感情の起伏が少なくなっていくと老いや死が近い」「死が近くなると余所者に似た感覚を共有できる」状態と判断できる。
要するにこの世界では、まともな人ほど死に近い。・・・これで『ミラー』で言われる前にユリウスの死を認識したんだよ、私は。
ユリウス、ジェリコは明らかにこれに当たる。二人ともアリスの心情を理解でき、まともに会話が成立する。

ここからは完全な予測でしかないが、この状況にかなり近いのがグレイではないか?
『ダイヤ』『ミラー』のグレイは『クローバー』での過去に当たるが、現時点の彼と比べて明らかに落ち着いている。単に大人になった、というよりは、上記の概念からすれば彼にもリミットが近いという可能性があるんじゃないか?
特に自分の原型が思い出せる組はまずいと思う。グレイなんかまさにそう。
次点でゴーランドもまとも枠に近いので、危機を感じる…。

一方、まったく共有できない組は安泰とも言えるんだろう。
筆頭は双子とボリス。双子は分かりやすくまったくアリスの言うことを理解できていない。ボリスの方は気を使ったりという行動はとれるが、理解はできていない。


【それぞれの過去】
本作である程度それぞれの過去・・・今の彼らを構成した原型がはっきりしてきた。
今までこれが原型、とはっきりしたのは下記のメンバー。

・ナイトメア:病院につながれた子供。逃げ場は夢の中にしかない。
・グレイ:病気の子供(兄弟?)を育てていたが、裏仕事の抱腹で殺された。
・エース:保護者を失った孤児。誰かを失いたくない。


一方、過去としては存在するものの、原型であるかは謎なのが下記メンバー。

・エリオット:死んだ友人の時計を匿って投獄される。
・ブラッド:平凡な家庭育ち。姉が城に連れて行かれる。
・ビバルディ:平凡な家庭育ち。城の女王として連れて行かれる。
・ペーター:家族はいたが、殺している。
・シドニー:オッドアイを異端として家族から捨てられる。
・クリスタ:父親に構ってほしかった子供。


意外ではあるけど、ユリウスは今回扱いは大きかったものの本人の過去には踏み込まれていない。
そして次回作でもしかしたら種明かしが存在するかもしれない双子組に対して、相変わらずまったく何の情報もないボリス。(はぶかれちゃったゴーランドとかピアスはともかく)これだけ毎度出ているのにここまで沈黙の艦隊だとそれはそれで怖いと思う。ボリスはなんだ?『スペード』までもつれ込むのだろうか。

この原型について、アリスも同じく原型を時間の世界の外側に持つ。アリスの場合は、この原型が現在よりも大人であるとはっきりしている。
今回その執着した時点の姿がはっきり現れた人のうち、子供の段階で引き込まれたことが確定しているのがエースとナイトメア。この二人の正体は子供、ということになるのか?このふたりはアリスが過去を垣間見た時点で最初から顔がはっきりしているので、まず元余所者ということになる。

また、グレイやシドニーは本人の発言や描写からして元「顔なし」。『ハート』でのブラッドの言葉を信用すれば、ブラッド・ビバルディも元「顔なし」。
ここはよくわからないのですが、一度完全に取り込まれてから再度「役持ち」となったのか、それとも顔なしから役持ちへ昇格した時間の概念的存在なのか・・・。グレイを信じるなら、彼は元余所者の可能性が大きいとも捉えられるので、余所者が一度顔なしになってからの役持ち、という転身は可能ということだろうか。
・・・原型がはっきりしてもまだ悩ましい「役持ち」の存在。

【各アナザーED】
『ダイヤ』『ミラー』はそれぞれの攻略キャラに対して、エース・ユリウス・ジョーカーが関わるEDやが存在する。ジョーカーは分かりやすく囚われた状況。じゃあ唐突な監獄組の登場は一体なんなのか。
というか、それらのEDでは共通して、「何かをしていた状況にアリスが唐突に放り込まれる」で「その前後のことを覚えていない」状況。
アリスが元の世界に帰ってきたような描写ですが、色々考えるとこれ、その時間帯に分岐したアリスと、『ダイヤ』『ミラー』に行ったアリスの精神がつながった状況の気がする。



駆け足ですが、大まかに目についた部分だけ抜粋。その他、色々気になる台詞はあったのですが割愛。
次回作でブラッドとビバルディの過去には片が付きそう。・・・だからボリスはいつになったら表舞台に出てくるんだ。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
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2014.05.28(Wed) | アリスシリーズ |

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