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『ダイヤの国のアリス』詳細感想&考察:その2
詳細な妄言その2。今回はまさかのエースだけの話。
ネタバレ過多要注意。

下記雑記。


【エースの主張】
さて、今まで作品の経る毎、訳のわからない存在になりつつあったエース(見返してみて驚いたが、『ハート』時点での彼はまだ会話が成立した!)。
本作にてアリスも口にしていることだが、子供の頃のエースの発言からなんとなく彼の意味不明な行動の原理が分かった気がする。そして、ここで今までのエースの不可解な行動の理由になんとなく察しがついて私は泣いた。

本作での彼とその周囲の発言から、子供エースについては大体下記のことが分かる。

・ユリウスが義父。別の国で拾ってきた
・ユリウスとの間に割り込まれることを嫌がる(片親家庭の意識)
・役持ちの中でも若い(少なくとも、『ダイヤ』登場人物中では最も新参)
・『ダイヤ』時点では『余所者』としての感覚を保ったままになっている
・時間の世界に留まる事を選んだものの、いまだ戸惑いがある
・選んだ理由はアリスへの非難から察するに「居場所を決めるなら、この世界の住人にならなければいけない」という選択の結果
・住人になったものの、役持ちになることを拒絶して存在が不安定となっている
・生きるために役持ちとなることが必須だった


さて、これらを踏まえてこの世界に馴染んだアリスの行先を考えると、今までの大人エースのアリスへの対応を見ていると少しその心境に気付く。

敢えて逃げ出しているということを子供の頃に言われている。それを踏まえると、大人のときに迷う上に家に帰りつかないのは、この世界の常識や考えに馴染みたくないからだろうか。
「変わりたくない」「変わらないで」とアリスに懇願するのは、自分も余所者から変容するのを拒んでいたから?「うじうじしていて卑屈な君(アリス)が好き」なのは、それを受け入れて変わったらこの世界に取り込まれるから?また、「変わる」ことはこの世界に取り込まれ心臓を失い、代えのきく存在となるためだろうか。「ずっと迷っていて」というのは心臓を失わせないため?
彼が『ハート』で語った希望に、「顔なしの中に埋没したい」というのがあったが、子供の頃の主張を踏まえればそれは元の自分を失ってまで生きたくはないからということになるようだ。
役なし(顔なし)の寿命(というか、存在の継続性)は役持ちよりも格段に低い。役を捨てたいのは、元の存在である本当の自分としての記憶を持ったままで消滅したいからということだろうか。

つまりエースの訳分からん発言を、子供の頃のまともな精神に照らし合わせるとこういうことなのか。
他の誰よりもイカレた行動をとるのに、他の役持ちよりもまだ現実世界に近い精神を残していたのだろうか・・・。

***

ちなみに今回の子供エースの発言で、彼のユリウスへの意味の分からない執着の理由なども見えてくる。

要はユリウス、エースがこの世界に残った理由であるようだ。少なくとも、居場所(ユリウスの側)を得るために住人になることを選ぶ程度には。アリスにとってのペーターに近い立ち位置なんだろうか。
でもって、何故『クローバー』でエースは「扉を開けてユリウスが居たら殺してしまう」と発言したのか、その辺りの心境を語っている。

曰く、「今は会いたい時間(人)などないが、いつかそういう存在が出来た自分はおぞましい。弱い自分は殺したい。そうした相手も殺したい。そして自分も死ぬ。」

要するに相手がどうこういうよりは、そういう自分が許せないからであるようだ。なんて面倒な・・・。
上記に書いたように、エースの根底にはまだ「多くの中に埋没したい(代えのきく・終わりのある顔なしになりたい)」⇔「代えのきく存在となりたくない(余所者としての意識)」というのがぐるぐるしているようだ。
その感性は周囲の人間にも当てはめているようで、アリスに変わるなと言い続けている理由はそのためだろう。また、ユリウスに対しても、

この世界のユリウスは自分を知らないユリウス⇒それでも満足するのが怖い⇒ユリウスすら代えのきく存在となるのが空しい

『クローバー』で扉を開けなかった心境をまとめるとこういうこと。
『ジョーカー』で復帰したユリウスへの微妙な反応の理由はそれか!『クローバー』で扉を開けないのは、どのユリウスが出るかの恐怖。実際別のユリウスが現れて、それで満足したらそのユリウスを殺す可能性もある。アリス曰くエースは繊細で潔癖。ユリウスを殺す可能性を危惧したようである。
エースが探しているのは、今の時間軸のエースを特別にしてくれたユリウス。そのユリウスを忘れるのを恐れるゆえの行動、ということか。 



正直、作中今まで重要な役割を担っていたのはペーター。次いでブラッドとナイトメア。
にもかかわらず、何故エースが重要な話で頻出するのかというのが長年の疑問だったわけですが・・・。なんか理解した。エースはアリスをこちら側にしたくない存在という事で、キーマンとなる可能性があるわけか。
彼の精神は、青年期で一体どの程度この世界に取り込まれているんだろう。子供時代の自分の行動を把握していることを考えると、まだ余所者の頃の感覚は消えきってはいないように見えるが・・・。
まだ元の感覚は残っているんだろうか。エースは少年期「動物が嫌い」と言っているが、大人になると「動物が好き」と言っている。はて、彼はどこまで自分を失っているのか、それとも誤魔化すことを覚えたのか・・・。

エースについては本作までに色々情報が出ている。『彷徨う数字』『まっすぐ進めない駒(チェス)』。『ジョーカー』では牢屋から出たブラッドやエリオットを追ってうろついていること。それにブラッドらも気付いて彼を避けていることが明示されている。
アリスを現世に戻すのは、エースになるんだろうか・・・。それとも、自分と同じ存在に引き込むんだろうか・・・。

『ハート』時点ではただの一攻略対象だったはずなのに、『クローバー』でいきなり精神崩壊的なものを起こして存在感があがり、『ジョーカー』では完全にキーマン化。ついに『ダイヤ』で役持ちやら世界の真相やらのぶっちゃけ役までかましてきた。
・・・いや、『ハート』時点で真相ルートを起こすユリウスのルートを起こすから重要職だったのか?
次回作が完結編になりそうであり、同時に『スペード』という剣を指すタイトルということで、明らかにエースが持っていきそうで非常にざわざわした不安を感じる。


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2013.01.14(Mon) | アリスシリーズ |

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